国際情勢

シリア・アレッポの「血まみれで救急車に座る少年」が世界に衝撃。

かつてこれほどまでに人の心を震わせた写真があったでしょうか。

まさに戦争の悲惨さ、そして愚かさを「たった1枚の写真」が世界に突き付けました。

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オムラン・ダクニーシュちゃん(5)

シリアの反政府組織が8月17日に公開したこの写真は、アサド政権軍によるアレッポ空爆で、破壊されたビルからかろうじて救出され、救急車に力なく呆然と座る5歳のオムラン・ダクニーシュちゃんです。

この写真は瞬く間に世界中のSNS等で広く拡散され話題となっています。

このときの様子を写した動画も公開されています。こちらです。

反政府勢力の救急隊が、ビルから救い出したオムラン君やその家族を救急車の椅子に座らせる様子が映っています。

オムラン君は身動きもせず、そして泣くこともなくひたすら呆然とした表情で座っています。しばらくして血や埃で汚れた顔を手で拭くと、彼の手のひらには血がべっとりと付いていました。それを見て驚き慌てて手のひらを椅子にこすりつける様子も映っています。

こんな幼い子供が声も出せず恐怖に怯えている様は、見ていてとても悲しくなりますね。

幸いにもこのオムラン君は、頭のケガの程度も比較的軽かったようで無事退院したそうです。

 

しかしオムラン君の5歳上の兄は悲しいことに空爆が原因で亡くなってしまいました。

アレッポ空爆、衝撃映像に映った少年の兄が死亡(CNN)

オムラン君の兄のアリ・ダクニシュ君は、空爆当時家の外で友達らと遊んでいたということで、部屋の中にいたオムラン君らに比べ重傷でした。

アリ君は17日から重体に陥り、20日朝にアレッポ市内の野戦病院で息を引き取ったそうです。

また、兄弟の母親も重体で引き続き治療を受けているということです。

1つの爆弾が幸せな家族を絶望の淵へと追いやったのです。

 

さて、この「悲劇の少年」の写真に対してなぜかあの中国が噛みついています。

シリア少年の衝撃映像に中国メディアが「疑念」(AFP)

なんでもこの写真は欧米の「プロパガンダ」だと中国メディアは疑念を持っているということですが、さんざん自国で抗日を煽り、南シナ海での傍若無人な振る舞い、そして共産党に都合の悪い記事は削除する身勝手な中国メディアに言われたくありませんよね。

シリア問題に首を突っ込んでる暇があったら、自国の山積する問題を解決しろよと言いたいです。

 

シリアでは、アサド政権軍とロシア軍による空爆で過去2年の間に死亡した人は1万2500人以上にものぼり。このうち子どもは4500人以上に上っているということです。

いっこうに終わる気配のないシリア内戦。ですがいつも戦争で悲惨な思いをするのはこのオムラン君のような幼い子供たちなのです。

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