国際情勢

「池上彰解説塾」で特集されたルーマニアの独裁者「チャウシェスク」の末路

11月3日放送の「池上彰解説塾2時間SP」で「世界を驚かす独裁者&独裁国家」が特集されました。

現在から過去に至る世界の独裁者を挙げ、池上さんのわかりやすい解説とともに紹介しとても面白い企画でした。

そんな悪名高い独裁者のなかにおいて、全世界のマスコミで公開処刑の模様が公開されたこの男に注目してみましょう。

ニコラエ・チャウシェスク」です。

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東ヨーロッパのルーマニアでおよそ24年間にわたり独裁者として君臨したこのチャウシェスクですが、政権を獲得した当初は国民からの人気もあったのです。フセインやカダフィ大佐など他の独裁者がそうであるように、彼もまた権力が安定すると贅の限りをつくし、国民の生活を顧みないようになります。

また、チャウシェスクの妻であるエレナ夫人が立案したとされる「避妊と堕胎を禁止する法律」によって、現在のルーマニアでも社会問題化している「チャウシェスクの落とし子」所謂「ストリートチルドレン」が増える要因ともなっていました。

そして1989年12月に起きた「ルーマニア革命」において彼は権力の座を革命派に奪われます。その一部始終が全世界に放送されて当時大変な話題となりました。当時小学生だった私もチャウシェスクの処刑シーンをテレビで見て大きな衝撃を受けました。

これはチャウシェスクが首都ブカレストで行った最後の演説の動画です。途中群衆の一部で何か歓声があがり、チャウシェスクが演説をやめて不安そうな顔をしている様子がよくわかります。この時群衆のなかで爆発事件があり、その不穏な空気を感じ取っていたのでしょう。

この後チャウシェスクは首都ブカレストから逃亡しますが間もなく革命軍によって拘束され、全世界に配信されたあの処刑シーンとなるのです。

この動画はそのチャウシェスクおよび夫人の特別法廷での様子と、公開処刑による銃殺のシーンが記録されています。

イラクのサダーム・フセインもそうでしたが独裁者の末路とはいつも哀れなものです。人は権力を握ると誰しも堕落し既得権益を守るために大衆の声に耳を傾けなくなるのですね。

ですがチャウシェスク死後のルーマニアは市場経済によって貧富の差が拡大して、チャウシェスク時代より暮らしが悪くなったという声もあるそうです。

池上さんの番組内では独裁政治の負の部分と現在のカタールのように独裁を敷きながらも成功している例も取り上げ、「いい独裁・わるい独裁」という視点で注目していました。時間ばかりかかって結局何も決まらないというまるでどこかの国とどちらが幸福なのか・・・民主主義政治が曲がり角にきている現状を見るにつれ、考えさせられるテーマですね。

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