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”現代のエレファントマン”と呼ばれても誇り高く生きる人ジェームズ・オニール

「私は動物じゃない人間だ!」この名セリフで有名なディヴィッド・リンチ監督の映画「エレファントマン」


19世紀のロンドンに実在した、「エレファントマン」とよばれた奇形のジョゼフ・メリック氏の波乱に満ちた生涯をモノクロで描いたヒューマンドラマ映画でした。

そのジョゼフ・メリック氏の奇形の原因であるとされる「神経線維腫症(レックリングハウゼン病)」ですが、身体の広範囲に腫瘍を生じ、なかにはこのメリック氏のように腫瘍が極度に肥大化する遺伝的な病気なのですが、今だはっきりしたことはわかっていません。

メリック氏のように重症なものから比較的軽度のものまで様々で、3000人に1人くらいの割合でこの病気がみられるそうです。日本においては有効な治療法も確立されていないことから「難病」に指定されています。

この難病世界各地で患者がいるのですが、アメリカはワシントン州カークランドに住むジェームズ・オニールさんもそんな難病を患った一人です。

彼は幼少期から腫瘍の肥大化が始まりました。顔の半分が腫瘍で覆われ、重く垂れさがった左の腫瘍は特にひどいものでした。ですが彼は地元のスーパー「セーフウェイ」のレジ係として誇りを持って仕事をしていました。彼はその容姿を恥じることなくむしろ誇りとしていたのです。

オニールさんがスーパーのレジ係として働いている動画です。

スーパーの買い物客、そして同僚たちはみなオニールさんが大好きでした。それは彼が決して悲観せず、堂々と仕事をしていたからです。彼は愚痴を言うことも自己の苦悩を語ることもありませんでした。

そんなオニールさんと親しかった買い物客のひとりケイティ・クノッフさんは彼の人生を変えてあげたいと、ウェブサイトを立ち上げ募金をはじめました。熱心なケイティさんの活動は彼が勤めるスーパーをも動かし、ついには多額の募金を集めることに成功します。

そしてオニールさんは病院で腫瘍の除去手術を受けることができました。手術はかなりの出血があり危険なものでしたが無事に成功し、彼はすっきりとした左の顔を見て喜びました。

こちらが手術後のオニールさんの様子です。

そして何度かの手術を受け、まるで別人のようになった現在のオニールさんです。

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彼の苦悩を誰が想像できるでしょう。ですが前向きにつねに笑顔でレジを打ち、地域社会に貢献していた彼を神は見捨ててはいませんでした。

見た目の美醜だけで判断される風潮がますます強まる日本で、彼のような人をレジ係に採用する企業があるでしょうか?オニールさんをレジ係に採用した企業は素晴らしいと思うと同時に、アメリカ社会の懐の深さを感じました。やはり日本はまだまだ遅れていると言わざるを得ません。

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