国際情勢

後藤健二さん斬首動画から見える「イスラム国」の弱体化

ついに最悪の結果となってしまった今回のISIS(イスラム国)による日本人人質2名の処刑。

後藤さんの生前の映像に映る笑顔がよりいっそう悲しみを呼びます。なんとか生きて帰ってきて世界の紛争地で犠牲になる子どもたちの現状をもっともっと伝えて欲しかった。無念でなりません。

しかし今回の事件のように人質を斬首したり、サッカーを見たというだけで処刑したりとこの組織はどうしてここまで野蛮で残酷な集団なのでしょうか。そして大義がまったくない彼らに共感する者が多いというのも不思議なところです。

イスラム国は巧みな「映像技術」と「ネット戦略」で拡大を続けてきました。いままでのイスラム過激派組織にはみられない、スタイリッシュに編集された動画に、SNSなどを駆使した彼らの広報戦術が、世界各地で閉塞感漂う若者たちの支持を得たのです。

ですが今回の後藤健二さん殺害の動画は少し今までとは様子が違うと感じた人も多いのではないでしょうか。そこにはアメリカの空爆や原油安による資金難で行き詰まるイスラム国の弱体化が透けて見えるのです。

2014年9月に英国人支援活動家デービッド・ハインズ氏が殺害されたときの画像がこちらです。

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そしてこちらが今回の後藤健二さん殺害の画像です。

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今回の後藤健二さん殺害の際はいつもの砂漠が背景ではなく、山間の渓谷のようなところで撮影されています。この渓谷ですがシリアの北部トルコの国境に近い場所ではないかと言われています。以前人質の解放が行われたトルコ南部「アクチャカレ」に近い場所である可能性が高いのです。

つまり後藤さんはここまで連れてこられ、殺害されたとみられているのですが、日本なら金を出すと思って交換の準備のためにアクチャカレ近郊まで連行したのではないでしょうか?ですが目論見が外れ日本が金を出さないと知り、女性死刑囚の解放という条件に変えてきたと思うのです。

イスラム国はかなり資金的に厳しい状態のようですので、世界でもお金持ちと思われている日本をターゲットにした可能性がありますね。

そんなイスラム国も最近はその快進撃も衰え、各地で劣勢となっているようです。アメリカによる空爆やクルド人部隊の反転攻勢で窮地に立たされているのです。

クルド部隊、シリア要衝「奪還」「イスラム国」劣勢か (日本経済新聞)

卑劣な蛮行を繰り返すイスラム国の終焉も近いのかもしれません。

 

世界の戦争地で悲惨な状況を目の当たりにし、戦争がいかに愚かなことなのかを訴え続けてきた後藤さんの遺志を我々は無駄にしてはいけません。全世界が協力してこの邪悪なテロ組織を壊滅してくれることを願ってやみません。

 

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